- シート張替えの最初の一歩は全バラから始まります。キッチリとした型紙作りに必須の地味作業!
- シートの生地を張替えるには、型紙となるベースが必要。そこで、純正シートを完璧にバラバラにして、張り替え生地に型を転写します。この工程はワザというより根気よく、丁寧に作業することが最大のコツ。近道はありません。
- プラスチック部分の取り外し
- 車からシートを外したら、プラスチック部分を取り外します。ここにもシートと同じレザーをボンドを使って張り込みます。
- 電動シートの車は配線外し
- 電動シートの下には、配線があり、座面とフレームを分離するため、あらかじめカプラーやラインの留め具を外します。
- ベースフレームとシートを分離
- 全ての配線が外せたら、ベースフレームとシート本体を分離します。ここからシート生地の解体作業に入ることができます。
- オームクリップを外してウレタンと生地を分離
- ウレタンとシート生地はオームクリップと呼ばれる金具で留められており、これを外して分離します。1脚で50箇所ほどある車種もあります。
- シート本体から生地を引き剥がす
- 全てのオームクリップが外せたら、クリップの外し忘れがないか注意しながらシート本体から表面生地を剥がします。
- 丸裸のシートとシート生地を全バラにできたら解体終了
- 全ての生地が剥がされ、あられもない姿になった純正シート。同時に生地もバラバラにほどき、型取りのベースにできるよう準備しておきます。縫い合わせをキチンと確認し、縫う順番も覚えながらの作業となります。
型紙通り裁断してオリジナル生地を縫い合わせ一気に張替えのゴールを目指す! 型紙作りが終わったら、あとは生地に転写して純正シートをバラしたのと逆の手順で縫い合わせていく。ただし、純正シートをよく見て縫い合わせる順番は覚えておく。正しい順番でキッチリと縫い上げていく。
- シート生地に型紙を転写する
- まずは型取りからスタート。実際に使用する生地を裏向きにして、その上に分解した生地を重ね、ペンでシート生地の形を転写していきます。
- 縫い合わせの基準になるアイマークを忘れずに!
- フチのデコボコはアイマークと呼ばれる印。2枚の生地に同じように入っているのが分かるハズ。これが目印になるので絶対に付け忘れないように、細心の注意を払います。
- ウレタン生地を貼り合わせて座り心地を大幅アップ
- ギャラップでは使用する生地の裏にもう1枚薄いウレタン生地を縫い合わせます。これが座り心地を大きく左右する重要なポイントです。
- バラバラだった生地を座面の形に縫っていく
- センターの布部分とサイドのレザー部分を縫い合わせていきます。もちろん先ほどのアイマークを基準に、ズレがないよう細心の注意を払います。
- ビニールの芯と生地を駆使しオリジナルパイピングを製作
- パイピングを入れる場合はビニールの芯を入れ、パイピング用の生地ではさんで縫い合わせていきます。基本的にパイピングというのは1本ずつ作っていく事になります。
- プラスチックパーツを同時に縫い込むのがプロの技
- 純正のプラスチックパーツを生地にはめ込みます。この時、家庭用ミシンでは生地とプラスチックを同時に縫えないので、プロ用が必要となります。
- 座面の生地が完成!あとははめ込むだけ
- これで座面が完成。あとはこれと同じ工程で背もたれ、ヘッドレストの順番で製作していきます。プロでも1日に1脚が限界な作業です。
- シートと生地を合体させるオームクリップの位置を確認
- ウレタンの間にはワイヤーが通っていて、所々に穴が開いています。ここでシートの生地とワイヤーをオームクリップで固定します。
- オームクリップを駆使してシート生地を合体させる
- オームクリップは手の入りにくい部分から留めるのが鉄則となります。ちなみにこのオームクリップ用のペンチはわざわざ職人に作ってもらった特注品です。
- 配線やボルトを組み付けシートの張替えは終了
- ウレタンにシート生地を被せ、オームクリップで留めたら、後は逆の手順で組み上げていく。配線のし忘れやネジの増し締めに注意しながらくみ上げたら完成です。
※上記でご紹介しているグッチ柄の生地は現在は取り扱っておりませんのであらかじめご了承下さいませ。